2020年4月23日から25日の断片日記

4月23日


勤務日数こそ減っているが、業務に関する心身への負荷はいつも以上であり、その上収入が減るのだからだいぶすり減ってくる感覚がある。現実の侵食力は恐ろしい。
 
買い物に向かうと精算待ちの列がすごいことになっていた。大変だなあと思いながら会計を済ませると、セルフレジの列に並ばされてしまったご老人が困っているなどしていた。こういうとき(お互いに)うかつに近寄れない事態になってきて困ったなという感じだ。
 
道中はいくつか新曲を聴いた。
Jamie XXの新曲。サイコーのやつ。
open.spotify.com
 

Vacationsの新曲。

Vacations - Lavender


1010 Benja SLの新曲。〈Young Turks〉から。

1010 Benja SL - Dobby (Live)
彼はオクラホマ州タルサに出自があるようで、『ウォッチメン』のことがよぎった。

あとちょっと前だけど、僕らのCharli XCXの新曲、恋人と別れた未来の地平から永遠に愛すわ的なこと言ってて、aikoだなと思った。人には人のaikoがいる。

Charli XCX - Forever (Official Audio)

この辺が良かったかなあ。
 
なんかダメージが蓄積されている感じで全然やる気が起きなかった。
 

4月24日

HBO『チェルノブイリ』を見終えた。
監督のヨハン・レンクは『ブレイキング・バッド』でも監督をしていた模様。2周目をのんびり見進めているので、注意してみてみよう。S2-ep.5、S3-ep.5、S4-ep.8。wikipediaを見たらリバティーンズの「What Became of the Likely Lads」のMVも撮っていたらしく(ちなみにマドンナの「Hung Up」もだ)、ああ〜となった。
 

The Libertines - "What Became of the Likely Lads"
 
脚本はクレイグ・メイジン。めちゃくちゃ筆力高い感じだったので、過去の脚本作を調べてみたらコメディが中心だった。なんか意外な感じがしたので、さらに探したら宇野さんの記事にたどり着いた。
realsound.jp

もしこの極めて陰惨で残酷で悲痛なテレビシリーズにコメディ要素があるとしたら、作中で次から次へと起こる出来事が人道的にも政治的にも映像的にもあまりにも酷すぎて、途中から視聴者がもはや「笑うしかない」ような状況まで追い込まれることだ。トゥマッチな「シリアスさ」において観客を追い込むそのような作品の構造に、「表現が制限されるようになったこの時代、コメディで語れることがなくなってきた」と語る同志フィリップスの『ジョーカー』との類似を指摘することも可能だろう。

スタンダップコメディはまた別として(いや、それだって形式の変更などは容易に想像がつく)、この(あるいはこの先の)状況においてコメディにできる表現とは何なのかということを定義する作品が出てくるまで、ジャンルとしてはたしかに厳しいのかなとも思った。
記事内では先に書いたとおり僕が「筆力が高い」と感じたその理由のようなものが示されていた。曰く、エピソードごとにストーリーテーリングのジャンルが異なっているということだ。それを1つの作品として駆動させているのが、ヨハン・レイクのシグネチャーのようなものなのかもしれない。
 
1話目からずっとガイガーカウンターの「音」が嫌で、この音の正体を知らない人生であれば…などと考えたりもしたのだけれども、音楽はヒドゥル・グドナドッティルの担当で、彼は『ジョーカー』でも音楽を努め、両作品がそれぞれ映画とテレビシリーズでの実質的な単独デビュー作であるという。驚きだ…。
 
 
4月25日
HBO『ウォッチメン』を見終えた。
ハイコンテクストすぎて頭に「???」がずっと浮かんでたんだけど、ラスト3話がめちゃくちゃ面白かったので見てよかった。

『POPLIFE:The Podcast』でちゃんといろんなことをつなぎ合わせようと思う。
 
近所の怪しい書店がアルバイトを募集しているのだが、ワードアート丸出しで書かれた「明るい方募集中」の文字が紫色で、ここには自分が知っている明るさと別なものがあるのかもしれないと思って笑ってしまった。