2020年5月11日から14日の断片日記

5月11日

本格的に仕事も再開。とはいえ、出勤日数は8割程度に抑制されている。体感的にはいつもより忙しくて負担は大きいという感じがするけども…。
 
それにしても、出勤している人たちを撮影して「こんなに人が!」みたいなのやめてほしいなあと思っている。あの人達が悪いみたいじゃんね。
 
  

5月12日

あの頃づいている耳はじわじわと時代を進めている。1001枚の進捗と合わせても、あまり新作を聴く耳にはなっていない。通勤時はRadioheadの2nd『The Bends』やはりいい。別格だ、と思う。Radioheadは『Amnesiac』がフェイバリットで、それは今も変わらないのだけれども、いろんなつながりを追えるようになってくると見えてくるものもある。そうです、やっとジェフ・バックリィ『Grace』を聴いたのです。海外の音楽も聞くようになって早20年というところで、自分は本当に個々の作品を散発的に聴いてきただけだったんだなと思う。自分の人生が大ごとであった時分は、それに寄せて聴くということばかりしていたから、それでも良かったのだけれども、今はもっと大きな体系で見通したいという欲がある。今の部屋に引っ越してきたときに荷物をかなり捨てて、その中には過去の雑誌類も含まれていたのだけれども、『snoozer』(リトルモア)、とっておけばよかったなと思うのだった。インタビューでよくあった、このアルバムの両脇に置く作品はなに?的な質問、今のこの環境において改めて見返したい問答だ。
 
恋人がずっと前からホットケーキミックスを所望しており、でも店頭には全然なくて。今日たまたま寄ったスーパーにミックスではなくホットケーキそのものが売っていたので買って帰った。電子レンジであたためてふたりで1枚ずつ食べた。うまい。これでいいじゃんと喉まで出かかったが言うのをやめた。そういうことではないのだ。だいいち、自分で作ったほうがおいしいもの、たくさんあるもんね。
 
 

5月13日

おやすみ。午前中に家事を済ませて、昼は買い物に。めちゃくちゃ暑くて、その上マスクもしてるもんだから倒れるかと思った。ふらふらと歩いていたらうっかりビラくばりをしていたお弁当屋さんのチラシをもらってしまった。でも美味しそうだったから今度頼んで応援しようかなとか考えた。部屋に戻って恋人にチラシを見せると「一生これでいい」といっていた。食べてから言おうね…。
 
部屋にはテーブルが1つしかなく、恋人がそこでせっせと仕事をしているようだったので、僕も持ち帰ってきた仕事をしたかったのだが言い出せず、そのうちにすることがなくなってしまった(いや、なくなってはないのだが)ので昼寝をした。起こしてほしい時刻を伝えたらその1分前に郵便配達の人が来て飛び起きた。「見た目より重いですよ」という言葉とともに届けられたそれは、恋人の実家からの施しで、ありがてえありがてえといいながら荷物を開けた。
 
音楽はblurblur』、Radiohead『OK Computer』、Muse『Showbiz』でした。なんか緊張感があった。
 
  

5月14日

ほとんど人の乗っていない有料特急に追い抜かれるのを待っている間の時間、どうにかならないか。
 
仕事に明け暮れた。オンライン上での対面やりとり、基本的には客が柔和だ、と思う。顔が見えていることが大きいのかもしれない。まあオフラインでの対面であっても危険な人間というのは一定数いるが。穏やかに過ごしたいと思っている。
 
映像作品の視聴が止まっている。基本的には「ながら」が難しいからだろう。1001枚の方は順調に進んでいて、今日はフランク・シナトラ『Songs For Swingin' Lovers!』(名盤!)、The Crickets(バディ・ホリーのバンドです)の1st、カウント・ベイシー『Atomic Basie』、セロニアス・モンク『Brilliant Corners』を聴いた。こうやって順番に聴きつつ、自分なりの1001枚を選定しようかなと思う。その場合の表題というかコンセプトはなんになるのだろう。まあ普通にMy Favorite Albums 1001とかになるのかな。というわけでそのうちページを作ろう。そして随時更新していこうと思う。
 
出版社の在庫を問い合わせて手に入れた授業のテキストがようやく手元に届いたので、明日から勉強を始めよう。
 
それにしても緊急事態宣言下とは思えないような内容だ。でも、今般の状況にただひたすらに苦しめられ続けているような人々がいて、壊されている文化があることに心を痛めてはいるのだけれども。